【保存版】Wi-Fi・Bluetooth製品と技適 徹底完全解説(対象判定から表示・記録まで)

【保存版】Wi-Fi・Bluetooth製品と技適 徹底完全解説(対象判定から表示・記録まで)

Wi-FiやBluetoothを載せた製品を売るとき、技適まわりで「何を・どの順番で確認すればいいか」をSTEP形式で通しで整理します。細かいしきい値や様式は改正され得るため、各STEPで確認先を明示します。

定義:技適(技術基準適合証明・工事設計認証等)は、電波を出す無線設備が電波法の技術基準に適合していることを、登録証明機関が確認する制度。適合が確認された機器には技適マークが表示される。

STEP1|対象判定:そもそも技適の話が発生するか

まず、その製品が電波を出すかを切り分けます。Wi-Fi・Bluetooth・BLE・LTE/4G/5G・LoRa・特定小電力など、無線通信を行う機能があれば技適の論点が発生します。電波を出さない(有線・電源のみ)製品なら、この論点は基本的に生じません(ただし電源安全のPSE等は別途)。

⚠ 注意点 「メイン基板は有線だが、付属の小さなリモコンが微弱でない無線を使う」といった見落としが起きがちです。製品全体で電波を出す部分を洗い出してください。

STEP2|方式の選択:どうやって適合を担保するか

適合を担保する現実的な道は主に次の通りです。

  • (A) 技適済みモジュールを使う:すでに工事設計認証などを取得済みの無線モジュールを組み込む。個人・小事業者はこれが基本線。
  • (B) 自分で認証を取る:独自基板や未認証モジュールを使う場合、登録証明機関に申請して認証を取得する。費用・期間がかかる 。

(A)が圧倒的に手軽ですが、「技適済み=何をしてもOK」ではない点は後のSTEPで扱います。

STEP3|手続き:認証を取る場合の流れ

自分で認証を取る場合の一般的な流れは、登録証明機関の選定 → 申請 → 試験(測定)→ 認証・番号交付です。必要書類・試験項目・手数料・所要期間は機関や製品により異なります 。まずは登録証明機関に見積もりと必要項目を相談するのが確実です。

STEP4|検査・確認:組み込み後の条件を外していないか

技適済みモジュールを使う場合でも、認証の前提条件があります。

⚠ 注意点 特にアンテナに注意です。モジュールの認証は「指定されたアンテナ・回路条件」とセットで取られていることが多く、勝手に別のアンテナに付け替えたり、指定外の配線をすると認証の前提から外れる場合があります 。3Dプリンター製ケースに組み込む際、金属パーツや配置がアンテナ性能に影響することもあるため、モジュールメーカーの設計ガイドを確認してください。

STEP5|表示:技適マークをどう出すか

認証された機器には技適マークの表示が求められます。表示方法は本体への刻印・シールのほか、画面表示(電子的表示)が認められる場合もあります 。技適番号とセットで、消えにくく確認できる形にするのが原則です。詳しくは「技適マークの表示ルール」の記事で扱います。

STEP6|記録・保存:後から示せるようにしておく

使用した無線モジュールの型番・技適番号・認証書類、アンテナ条件を守っている根拠などを、製品ごとに記録として残しておくと、問い合わせや指摘があったときに落ち着いて対応できます。保存すべき書類の範囲・期間は状況により異なります 。

Q. ESP32など人気の無線マイコンを使えば無条件でOK?
A. 同じ型番でも「技適を取得したバージョン/ロット」と「未取得のもの」が混在していることがあります。購入前に、その品が日本の技適を取得しているか(技適番号の有無)を必ず確認してください。
Q. 試作と量産で手続きは変わる?
A. 少数の確認に向く方式と量産に向く方式(工事設計認証)があり、想定台数で適した方式が変わります。登録証明機関に相談する際に、想定台数と製品構成を伝えると案内がスムーズです。
Q. 海外モジュールでも技適を取れば売れる?
A. 取得できれば道は開けますが、費用・期間の負担が大きいのが一般的です。まず技適済みの代替モジュールがないかを探すのが現実的です。「海外の無線モジュールは技適が要るか」の記事も参照してください。

関連用語:電源の安全を扱う「PSE」、製品全般の表示・トレーサビリティも別記事で解説しています。無線・電源・表示をまとめて設計初期に押さえると手戻りが減ります。

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。法令・基準は改正されることがあり、個別の製品・状況により結論が変わります。最終的な判断は所管官庁・登録検査機関・専門家にご確認ください。

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この記事を書いた人

3Dプリンター歴10年以上・元大手メーカー開発職。3Dプリンター本体・関連製品を販売するEC事業者として、企業・個人向けの導入支援やセミナーも手がける。Japan RepRap Festival(JRRF)副代表。VoronやVZBotなどオープンソース機のチューニングから最新市販機の検証まで、実機ベースで発信しています。

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