その製品、「表示」は大丈夫ですか?売る前に見落としがちな落とし穴
結論から言います。「表示」は、製品が完成してから慌てて考えるものではなく、売ると決めた時点で確認しておくべきものです。表示は最後のシール1枚のように見えて、実は「その製品を売っていいか」という根っこの部分とつながっているからです。
定義:ここでの「表示」は、製品・パッケージ・説明書に義務として載せる情報(PSEマーク、技適マーク、事業者名など)を指します。表示の裏には、多くの場合「その製品が基準を満たしていること」や「必要な手続きが済んでいること」という前提があります。
⚠ 注意点もっとも多い落とし穴は、「マークだけ真似て貼ってしまう」ことです。PSEマークや技適マークは、必要な検査・届出・手続きを経た製品に付けられるものです。手続きをしていないのに見た目だけ載せると、正しくないどころか、かえって問題を大きくしてしまいます。
「売るとどうなるか」を想像してみる
表示が不十分・不正確なまま販売すると、次のような事態が起こり得ます。
- プラットフォーム(フリマ・ECモール)で出品が停止・削除される
- 買った人からの問い合わせに「誰が責任者か」を示せず信用を失う
- 製品に不具合が出たときに、連絡先・責任の所在が不明でトラブルが拡大する
表示は「売れなくする壁」ではなく、「安心して売り続けるための土台」です。ここを飛ばすと、売れ始めてから足元が崩れます。
❌ 誤解「表示は法律のためのもので、自分の売上には関係ない」
✅ 正しくは表示は「買う人への説明」でもあります。誰が作り、どう安全に使うかが明記された製品は、それだけで信頼されます。発想を「義務だから仕方なく」から「信頼を得る手段」に切り替えると、表示づくりが前向きになります。
売る前セルフチェック
- □ 自分の製品は、電気・電波・その他どの制度の対象か確認したか
- □ 事業者名(表示者名)を、消えにくい方法で表示できているか
- □ PSE・技適など、マークが必要なら手続きを経たうえで付けているか
- □ 取扱説明書・警告表示に、最低限の安全情報を載せたか
- □ 表示の内容と、実際の製品仕様(定格など)が一致しているか
Q. 海外から仕入れた基板を組み込んで売る場合、表示は自分でやるの?
A. 国内で製品として販売する立場になると、表示や手続きの責任が生じる場面があります。「部品を買っただけ」なのか「完成品を売る事業者」なのかで立場が変わるため、対象判定を先に行ってください。
Q. とりあえず今は少量なので、表示は売れてから整えてもいい?
A. 表示は「売る前」に整えるのが原則です。売り始めてからでは、すでに手元を離れた製品を回収・訂正することになりかねません。少量でも最初から整えるほうが結果的に安全で低コストです。
より詳しい手順は、関連する「表示まとめ・完全解説」の記事で段階的に確認できます。
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。法令・基準は改正されることがあり、個別の製品・状況により結論が変わります。最終的な判断は所管官庁・登録検査機関・専門家にご確認ください。
