CEとPSEは何が違うか——市場ごとの切符という考え方

CEとPSEは何が違うか——市場ごとの切符という考え方

海外認証と日本の制度を語るとき、いちばん混同されるのがCEとPSEです。名前も役割も似て見えますが、向いている市場も、証明の仕組みも別です。この記事で違いをすっきり整理します。

定義:CEマークはEU市場向けの適合表示で、多くの製品分野で製造者自身の宣言(自己適合宣言)を基本とする枠組みです。PSE(電気用品安全法に基づく表示)は日本市場向けで、電気用品を国内で流通させるための届出・適合・表示の制度です。読み方はCE=シーイー、PSE=ピーエスイー。共通点は「その市場で売るための切符」であること、相違点は「どの市場か」「証明の重さ」です。

いちばん大事な違い:向いている市場が違う

CEはEU、PSEは日本。ここが最重要です。CEを取っても日本の切符(PSE)にはならず、逆もまた然りです 。

証明の仕組みの違い

  • CE:多くの分野で製造者の自己適合宣言(DoC)が基本。分野によっては第三者機関(ノーティファイドボディ)の関与が必要
  • PSE:電気用品を「特定電気用品」と「それ以外」に区分。特定電気用品は登録検査機関による適合性検査が求められるなど、区分で手続きの重さが変わる
具体例同じACアダプターでも、EUで売るならCE(自己宣言中心)、日本で売るならPSE(区分に応じた手続きと〇/◇+PSE表示)。1つの製品を両市場に出すなら、両方の切符を別々に用意するイメージです 。
❌ 誤解「CEもPSEも安全マーク。どっちか片方あれば十分。」
✅ 正しくは両者は市場が違うので、片方が他方を代替しません。日本で売るならPSE、EUで売るならCE。売る先の数だけ切符が要る、と考えると誤りません。

CEの根っこにある「自己適合宣言(DoC)」の考え方を知ると、なぜCEが自己宣言中心なのかが腑に落ちます。関連用語の解説もあわせてどうぞ。海外認証全般が日本でそのまま使えるかは「海外の認証(CE・FCC)は日本でそのまま使える?」で扱っています。

Q. CEのほうがPSEより簡単/緩いのですか?
一概には言えません。CEは自己宣言中心の分野が多い一方、対象指令の要求は幅広く、分野により第三者関与も必要です。PSEも区分で重さが違います。「どちらが楽か」より「売る市場に合わせる」が正解です 。
Q. CE試験のデータはPSEに使えますか?
規格・条件が合えば資料として活用検討の余地はありますが、日本の電圧・周波数条件などで追試が要ることが多いです。自動流用はできない前提で考えてください 。

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。法令・基準は改正されることがあり、個別の製品・状況により結論が変わります。最終的な判断は所管官庁・登録検査機関・専門家にご確認ください。

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この記事を書いた人

3Dプリンター歴10年以上・元大手メーカー開発職。3Dプリンター本体・関連製品を販売するEC事業者として、企業・個人向けの導入支援やセミナーも手がける。Japan RepRap Festival(JRRF)副代表。VoronやVZBotなどオープンソース機のチューニングから最新市販機の検証まで、実機ベースで発信しています。

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