リポ/リチウム電池を積んだ製品を売るのに必要な認証 総まとめ【徹底完全解説・保存版】

リポ/リチウム電池を積んだ製品を売るのに必要な認証 総まとめ【徹底完全解説・保存版】

この記事は、電池を積んだ製品を売るまでの流れを、対象判定から表示・記録保存までSTEP順に一望できる保存版です。個別の数値・様式は改正され得るため、しきい値は決め打ちせず、必ず一次情報で最新を確認する前提で読み進めてください。

定義:本記事の「必要な認証」とは、(A)国内販売の安全=電気用品安全法(PSE)、(B)輸送の安全=UN38.3等、(C)回収・リサイクルの枠組み、の3系統を指します。製品や取引形態によって、どれが関係するかが変わります 。

STEP1:対象かどうかを判定する

最初にやることは「そもそも規制対象か」の判定です。ここを誤ると以降がすべてズレます。

具体例

  • 積んでいる電池の種類(リチウムイオン蓄電池/リポ等)と用途を確認する
  • 電気用品安全法における区分(特定電気用品/それ以外)に当たるかを確認する
  • 容量・エネルギー等のしきい値で対象/非対象が分かれる場合があるため、数値は一次情報で確認する
  • 「電池単体で売る」か「機器に組み込んで売る」かで判定が変わり得る(関連記事参照)
⚠ 注意点容量やエネルギー量の具体的なしきい値(例:定格容量◯Wh以上など)は、ここでは決め打ちしません。これは値を覚え違えると致命的だからです。必ず最新の政令・省令・告示で確認してください 。

STEP2:適用される要件を整理する

対象と分かったら、どの要件が課されるかを整理します。

具体例

  • 技術基準への適合:定められた安全基準を満たす設計・製造であること
  • 事業の届出:製造・輸入を事業として行う場合、事業届出が必要になり得る
  • 検査:特定電気用品では登録検査機関の適合性検査が関わる場合がある
  • 表示:適合の表示(PSEマーク等)や定格の表示

STEP3:検査・試験を行う

要件に応じて、必要な試験・検査を実施します。国内販売の安全(PSE系)と、輸送の安全(UN38.3)は目的が異なるため、別々に確認が必要です。

⚠ 注意点PSEの検査に通っていても、輸送のためのUN38.3が満たされているとは限りません。逆もまた然り。「販売の安全」と「輸送の安全」を混同しないでください。UN38.3の詳細は関連記事で解説しています。

STEP4:表示(マーク・注意書き)を付ける

具体例

  • 適合を示すマーク(該当する場合)を、定められた様式・位置で表示する
  • 定格(電圧・容量等)や事業者名などの必要事項を表示する
  • 取り扱い上の注意(充電・保管・廃棄)を製品や説明書に記載する

STEP5:記録・保存とアフター対応

具体例

  • 試験結果・検査記録・適合の根拠書類を、定められた期間保存する
  • 不具合・事故が起きた場合の連絡先・回収体制を用意しておく
  • リサイクル(回収)の枠組みに該当する場合の対応を確認する
Q. 個人が少量作って売る場合でも、この全STEPが必要ですか?
対象区分に当たるかどうかが分岐点です。対象であれば規模の大小にかかわらず義務がかかり得ます 。まずSTEP1の判定を丁寧に行ってください。
Q. 海外から電池付き製品を輸入して売る場合は?
輸入して国内で売る場合、輸入者が製造事業者に準じた義務を負うことがあり、加えて輸送側(UN38.3)も関係します 。「電池を輸入するときの注意」の記事も参照してください。
Q. 完成品メーカーの認証済み電池モジュールを使えば、自分の手続きは不要ですか?
部品が認証済みでも、完成品としての区分・表示義務が別途生じることがあります 。「電池単体と組込で何が変わるか」で詳しく扱っています。

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。法令・基準は改正されることがあり、個別の製品・状況により結論が変わります。最終的な判断は所管官庁・登録検査機関・専門家にご確認ください。

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この記事を書いた人

3Dプリンター歴10年以上・元大手メーカー開発職。3Dプリンター本体・関連製品を販売するEC事業者として、企業・個人向けの導入支援やセミナーも手がける。Japan RepRap Festival(JRRF)副代表。VoronやVZBotなどオープンソース機のチューニングから最新市販機の検証まで、実機ベースで発信しています。

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