この記事の要点
- PSE(電気用品安全法)はコンセントにつながる電気用品と、モバイルバッテリー(リチウムイオン蓄電池)の製造・輸入・販売を規制する法律
- 個人でも「業として」製造・輸入して売れば対象。違反には罰則(1年以下の懲役等)がある
- 回避の定石は「PSE取得済みの電源・電池を採用し、自作部分を電気用品に該当させない」設計
対象読者:電子工作・ガジェットの製品化を考えている方/難易度:★★★/読了目安:10分
※本記事は一般的な情報提供であり、個別製品の該当性判断は経済産業省の相談窓口等でご確認ください。
PSEの対象になる「電気用品」とは
電気用品安全法は、政令で指定された「電気用品」(2025年時点で450品目超)を対象に、技術基準への適合・検査・表示(PSEマーク)を義務付けます。ポイントは対象が品目リスト方式であること——「電気を使うもの全部」ではなく、リストに該当するかどうかで決まります。
- 特定電気用品(菱形PSE) — 電源アダプタ(直流電源装置)など危険度の高い116品目。登録検査機関での適合性検査が必要
- 特定以外の電気用品(丸形PSE) — LED電灯器具など。自己確認+表示が必要
- リチウムイオン蓄電池 — モバイルバッテリー等は2019年から丸形PSEの対象
デジファブ事業で踏みやすい3つの地雷
地雷① 海外製ガジェットの輸入販売
ACアダプタ付きの機器を輸入して売る場合、輸入事業者としてのPSE義務(届出・確認・表示)はあなたに発生します。「メーカーがCEを取っている」は日本のPSEとは無関係。アダプタ同梱をやめてPSE取得済みの国内調達品を同梱する、などの構成変更が実務の定石です。
地雷② モバイルバッテリー内蔵の自作ガジェット
リチウムイオン電池を組み込んだ製品の販売は、電池単体がPSE適合でも組み込み方・構成によって義務関係が変わり得る要注意領域です。乾電池駆動にする、PSE適合のモバイルバッテリーを「別売り・外付け」にするなど、電池を製品に含めない設計が個人規模の現実解です。
地雷③ 「部品だから大丈夫」の誤解
USB給電(5V)のガジェットは多くの場合それ自体は電気用品に該当しませんが、ACアダプタをセット販売すればアダプタはPSE対象です。また電源タップ・延長コード類は明確に対象品目。「どこまでが自分の製品構成か」で該当性が変わることを覚えておいてください。
個人規模での現実的な設計方針
- 電源はPSE取得済み市販品を使う — 自作しない・ノーブランド輸入品を同梱しない
- 給電はUSBか乾電池に寄せる — 自作部分を「電気用品」リストの外に置く
- 無線を積むなら技適も確認 — 電波法は別の法律(技適)
- 迷ったら経産省の製品安全窓口に相談 — 該当性の照会は無料でできる
